喰ってよし!釣ってよし!人気ターゲットの太刀魚(タチウオ)。
太刀魚釣りにはいろんなスタイルがあって、それぞれに合った仕掛けがあるんです。
この記事では、釣り方ごとの特徴と仕掛けの違いを、釣り好き漁師の海野がわかりやすく解説!
「これならできそう!」と思える方法がきっと見つかりますよ。

まずは自分に合ったスタイルを見つけて、太刀魚釣りの第一歩を踏み出してみましょう!
そもそも太刀魚ってどんな魚?


太刀魚は見た目のインパクトもさることながら、食べても美味しく、釣って楽しい、食べて嬉しい、人気の魚です。
しかも釣り方のバリエーションが豊富で、釣り初心者からベテランまで幅広く楽しめるのも魅力。
そんな太刀魚について、まずは「どんな魚なのか?」をわかりやすくご紹介します。
見た目は細長くてギラギラ!太刀魚の特徴


太刀魚の見た目はとてもユニーク。細長く平たい体に、まるで銀箔をまとったかのようなギラギラとした光沢。
光に反射してキラキラと輝く姿は、美しくもあり、どこか獰猛さも感じさせます。
また、口には鋭い歯が並び、まるで海のハンター。泳ぐ姿も独特で、立ち泳ぎをしてエサを狙うことも。
まさに「見て楽しい、釣ってスリル満点」の魚です。
名前の由来も、その姿が「日本刀」に似ていることから「太刀魚」と呼ばれるようになったと言われています。
太刀魚の釣れる時期や時間帯は?シーズンと狙い方


太刀魚は年間を通して釣れる魚ですが、とくに釣果が安定するのは夏から秋にかけてのシーズン。
地域によって差はありますが、7〜11月ごろがベストシーズンといえるでしょう。
また、太刀魚は夜行性のため、釣れる時間帯は夕方〜夜にかけてが特に狙い目。
いわゆる「マヅメ時(夕まずめ)」と呼ばれる日没前後は、太刀魚の活性がグッと上がりやすく、釣果が出やすいタイミングです。



日の出前後の朝まずめも狙い目です!


太刀魚が釣れる場所ってどこ?


太刀魚は意外と身近な場所で釣れる魚です。
堤防や漁港、海釣り公園などの岸から狙えるスポットも多く、手軽にチャレンジできるのが魅力。
また、より大物を狙いたい人は、遊漁船に乗っての船釣りもおすすめです。
地域によってはサーフ(砂浜)や防波堤の先端など、潮通しのいい場所でもよく釣れます。
釣り場の雰囲気やアクセスのしやすさで、自分に合ったスタイルを選べばOK。



まずは近くの釣りスポットをチェックしてみましょう!
太刀魚の釣り方5選!基本のタチウオ仕掛けをイラスト付きで解説!


太刀魚釣りにはさまざまなスタイルがあり、どれを選ぶかによって楽しみ方も変わります。
ここでは、釣り方ごとの基本的な仕掛けや釣りのコツをイラスト付きでわかりやすく解説。



自分に合った釣り方を見つけて、太刀魚釣りをもっと楽しんでみましょう!
太刀魚の釣り方別|仕掛け&特徴早見表
釣り方 | 難易度 | 主な釣り場 | 使用する道具・仕掛け | 特徴・メリット | 向いている人 |
---|---|---|---|---|---|
①ウキ釣り | ★☆☆ | 堤防・岸壁 | ・ウキ ・ハリス ・エサなど | ・アタリが目でわかる。 ・夜釣り◎ | ・初心者 ・視覚で楽しみたい人 |
②ワインド | ★★☆ | 堤防・サーフ | ジグヘッド+ワーム | ・動きで誘う。 ・手返し早くて楽しい。 | ・ルアー好き ・アクティブ派 |
③テンヤ | ★★★ | 船釣り | テンヤ+エサ | ・大物狙い。 ・一発の引きが強烈。 | ・船釣り経験者 ・引きを楽しみたい人 |
④ジギング | ★★★ | 船釣り | メタルジグ | ・手応え◎ ・魚が深い時期でも狙える。 | パワーファイト好きな人 |
⑤天秤釣り | ★★☆ | 船釣り | ・天秤 ・オモリ ・エサなど | ・シンプルで実績豊富。 ・汎用性が高い。 | 安定して釣りたい人 |
①ウキ釣り


太刀魚釣りの中でも、もっとも初心者向けといえるのがウキ釣りです。
遠くに投げた仕掛けの動きをウキで視覚的に確認できるので、アタリがひと目でわかります。
堤防や海釣り公園など、足場の良い釣り場で安全にチャレンジできます。
ウキ釣りの仕掛け


- ロッド:磯竿2〜3号、長さ3.6〜4.5m
- リール:スピニングリール2500〜3000番
- ライン:ナイロンライン2〜4号
- 仕掛け:ウキ・ウキ止め・オモリ・ハリス・発光体・針、もしくは、市販の太刀魚ウキ釣り仕掛けセット
- エサ:サンマやサバなどの切り身
ウキ釣りの仕掛けは、道糸にウキ、ウキ止め、オモリ、ハリス、針をつけたシンプルな構成です。
エサにはサンマなどの切り身が定番で、針にチョン掛けにして使います。
仕掛けの長さは1.5〜2m程度が目安。
ウキの重さに合ったオモリを選ぶのがポイントで、仕掛けが自然に漂うように調整するのがコツです。
太刀魚のウキ釣りでは、タナ(魚が泳いでる深さ)を合わせることが重要です。
釣れないときは、ウキ止めの位置を変えてタナをこまめに変えてみましょう。
夜釣りでは電気ウキの明かりに太刀魚が寄ってくることもあるため、光をうまく使うのもコツ。



静かに待って、ウキがスッと沈む瞬間はクセになります!
いちおしアイテム
②ワインド


ワインド釣りは、ジグヘッドとワームを使ったルアー釣りの一種です。
「ダート」と呼ばれる左右へのキレのあるアクションで太刀魚を誘います。
ゲーム性がある駆け引きが魅力で、アクティブに釣りを楽しみたい人にぴったり。



岸からでも十分楽しめるので、手軽に始められるのもメリットです。
ワインドの仕掛け


- ロッド:ワインド用ロッド8ft前後(エギングロッドでも代用可)
- リール:スピニングリール2500〜3000番
- ライン:PE0.6〜1号+リーダー・フロロカーボン3〜4号+ワイヤーリーダー
- 仕掛け:ワインド用ジグヘッド+ワーム
ワインドの基本仕掛けは、ワインド専用ジグヘッド(10g〜30g程度)にワインド用ワームを装着したものです。
ロッドとリールはルアー用のライトタックルがあればOK。
PEライン0.6〜1号にリーダーとしてフロロカーボン4号前後を使うのが一般的です。
太刀魚の歯は鋭いため、リーダーにはワイヤーを入れても◎。



夜釣りなら、ワームに発光体を差し込むとアピール力がアップします!
ワインドの最大のポイントは、ルアーを左右に跳ねさせるように動かす「ダートアクション」。
ロッドを小刻みにしゃくることで獲物が逃げ回るような動きを演出し、太刀魚を誘います。
早朝や夕まずめに活性が上がりやすく、手返しよく探れるのも強み。
アタリがあったら一呼吸置いて大きくアワせると、フッキング率がアップします。
いちおしアイテム
③テンヤ
テンヤ釣りは、オモリと針が一体になった専用の仕掛け「テンヤ」を使う釣り方で、主に船釣りで使われます。
大型の太刀魚が狙える迫力のあるスタイルで、誘って食わせる面白さがあります。
エサにはイワシやサンマなどの小魚を使用。



食い込みを見極めてアワせる駆け引きがたまりません。
テンヤの仕掛け


- ロッド:船タチウオ専用ロッド or 2m以下の船竿
- リール:小型電動リール
- ライン:PE2〜3号+リーダー+リーダー・フロロカーボン12号前後
- 仕掛け:タチウオテンヤ(船で指定された号数)
- エサ:イワシなど
テンヤの基本仕掛けは、リーダーにテンヤを結び、そこにイワシやサンマを固定して投入するだけというシンプルな構成です。
PEライン2〜3号+リーダー12号前後を使用。
テンヤの重さは30〜50号ほどあり、水深や潮の流れに応じて使い分けます。
タックルは船タチウオ専用ロッド+小型電動リールが主流です。
タチウオテンヤ釣りでは、仕掛けの動かし方とアクションの切り替えがポイントになります。
まず、指示ダナの5m程下まで仕掛けを落とし、2mほど巻いてステイ。
次にロッド操作やただ巻きで誘いをかけ、アタリが出たら素早くアワせてフッキングします。
エサをかじるような小さなアタリではなく、本アタリを見極めてから焦らずしっかり掛けるのがコツです。
いちおしアイテム
魚が下に引っ張るように食いついたとき、針先がスライドことで針がしっかりと刺さりやすくなっているタチウオテンヤ。
ヘッドと針が取り外し可能で、カスタマイズ性があるのも魅力です。
④ジギング


ジギングは、主に船釣りで行われ、メタルジグを使い深場の大型太刀魚を狙えるのが特徴です。
ダイナミックな誘いで魚を釣り上げるため、パワーとスピード感のある釣りが楽しめます。



アクションに反応する魚の反応がダイレクトに伝わるのも醍醐味です。
ジギングの仕掛け


- ロッド:タチウオ専用ジギングロッド or ライトジギングロッド
- リール:ベイトリール
- ライン:PE0.8〜1号+リーダー・フロロカーボン4〜6号+リーダー・フロロカーボン8〜12号
- 仕掛け:80〜200号程度のジグ
ジギングの仕掛けは、PEライン0.8〜1号にリーダー、そしてメタルジグ(80〜200g程度)を装着します。
ラインブレイク防止のために、リーダーの先にさらに太いリーダーをつなげるのがおすすめ。
専用のジギングタックルを使用し、水深や潮流に合わせてジグの重さを変えるのがポイントです。
ジギングでは、リズムよくしゃくってジグを動かし、太刀魚の興味を引くことが大事です。
速いテンポで攻めるときもあれば、ゆっくり目で誘った方が効果的なときもあるので、状況に応じてアクションを調整しましょう。
ジグのカラーやサイズをローテーションしながら探るのも、釣果アップのコツです。
いちおしアイテム
スタンダードとスローフォールタイプの2タイプありますが、ワンピッチで狙えるスタンダードタイプがおすすめ。
他メーカーと比べても、低価格なのも魅力です。
⑤天秤(餌)釣り


天秤釣りは、オモリとエサを別に取り付けた仕掛けを使い、シンプルながら実績抜群のスタイル。
堤防釣りでも船釣りでも使える汎用性の高さが魅力で、エサ釣りの定番スタイルとして昔から親しまれています。



初めて太刀魚を狙う人にもおすすめです。
天秤(餌釣り)の仕掛け


- ロッド:船タチウオ専用ロッド or 2m前後の船竿
- リール:小型電動リール
- ライン:PE1〜3号+リーダー+フロロカーボン8〜12号
- 仕掛け:片天秤+天秤仕掛け
- エサ:サンマやサバの切り身
天秤釣りでは、天秤にオモリ(60〜100号)をセットし、そこからハリスを伸ばして針とエサをつけます。
エサはサンマやキビナゴの切り身が一般的。
タチウオ専用竿に小型電動リール、PE1〜2号+リーダー10号程度の構成が目安になります。
天秤釣りは、エサの動きが釣果を左右します。
エサが海中で回転しないようにまっすぐ針につけて、船長の指示ダナで一定のペースでしゃくるのが基本。
アタリがあってもすぐにアワせず、太刀魚がしっかり食い込んでからのフッキングが◎。



置き竿でも狙えるので、のんびり釣りを楽しみたい人にもぴったりです。
いちおしアイテム
先糸がダブル補強されていて、ハリスカットを防止がされた天秤仕掛け。
3パターンの蛍光パイプがセットになっているので、状況や活性に応じて使い分けることができます。
まとめ:自分に合った仕掛けを見つけて、太刀魚釣りを始めよう!


太刀魚釣りにはさまざまなスタイルがありますが、大切なのは「自分に合った仕掛け」を見つけること。
道具選びに迷っても、基本を押さえれば始めるのは意外とカンタンです。
今回紹介した5つの釣り方を参考に、まずは気になるスタイルからチャレンジしてみてください。



ギラリと光る太刀魚との出会いは、きっと忘れられない釣りの第一歩になりますよ。